持ち寄った材料による炊き出し訓練&防災スタンプラリーを実施しました。

■防災訓練の基本的考え方

  • 災害時は「その場で判断しなければならないこと」が多くなる。そのため、訓練を重ね、経験を積んでおくことが大事。
  • シナリオ通りにやろうとするとうまくいかない。担当部署で考え、自然に動くようにする事が大事。
  • 子供の役割も重要(子供を通じて親を動かす)。 子供を誘い出すことで、親を動かす。ただし 子供に対しては、楽しくやることが大事。
  • そこにあるものしか用いられないので、訓練を重ねて必要なものを把握し、備える。

炊き出し訓練の基本的考え方

  • 炊き出しは、ライフラインがすべてが止まったときの非常対応である。
  • 災害時、食事を出せるまでの準備ができるかどうか。
  • 災害時を想定し、献立は決めず、当日、各自の冷蔵庫(台所にある食材)にある物を持ってきてもらう。

防災スタンプラリー(台紙配布&景品交換)

  • 目的(防災スタンプラリーの基本的考え方)
    下記①から⑥までを体験してもらい、災害時に活かしてもらう。
    子供を誘い出すと共に、結果的に若い人、新規参加者、保護者の参加を促す。
  • 概要
    ①から⑥までを体験してもらい、景品を受け取ってもらう(10時に一斉開始)。
スタンプラリー項目 内容 目的
①ロープワーク 簡単なロープワークを1種類(もやい結び)を教える もやい結びは、輪にしたときにほどけにくく、また、ほどきたいときにほどける。
自分の救助、他人の救助のため。
②発電機動作確認 発電機のスタートを体験してもらう 炊き出しや停電の際に用いるため
③三角巾講習 三角巾を使用した応急手当を教える けがをしたときの対処のため。
④伝言ゲーム 用意した言葉を伝える体験をしてもらう 人から聞いたことを正しく伝える、伝えられないことの体験し、伝言の正確性により注意してもらうため。
⑤水の搬送
(雨天の場合:割れガラス体験)
水の搬送を体験してもらう
段ボール+ビニール袋
15ℓポリタンクで水を運ぶことの大変さを体験してもらう。
また、段ボール+ビニール袋でも運べることを知ってもらうため。
⑥新聞紙でつくるスリッパ 新聞紙でスリッパをつくる 避難所、暖房の止まった住宅での足元の防寒や、トイレでの汚れからの足元の保護のため。

訓練スケジュール

時間 炊き出し訓練 防災スタンプラリー 資機材運転確認
8:45 ふるさと会館集合(運搬担当者のみ)
・炊き出し釜&炊き出し用品を実施公園へ運搬 (雨天時は会館で実施)
防災倉庫集合(運搬担当者のみ)
・発電機・チェーンソー・投光器・ブルーシート・コードリールを実施公園へ運搬 (雨天中止)
9:30 訓練開始
・参加者全員集合(食材持ち寄り)
・開始挨拶(防災会長)
9:35 準備開始
・集まった食材の確認(メニューの決定)
・調理
(使用する物:炊飯釜2基 アルファ米(五目御飯)50人用2箱)
準備開始
・各実施担当者がそれぞれの持ち場に分かれて、必要な材料や器具をそろえる。
運転確認
・発電機5台、チェーンソー(エンジンチェンソー2台、電動チェーンソー2台)、投光器4台の作動及び点灯確認をする。
・10時までに終える。
10:00 防災スタンプラリー開始
・防災スタンプラリー(概要通り)
・11時に終える。
11:00 炊き出し提供開始
・容器にビニール袋を被せる
(使用する物:ブルーシート・箸・スプーン・配布容器(13号ビニール袋))
11:45 訓練終了
・終了挨拶(防災会長)
11:50 片づけ
(12時過ぎまで)

●参加人数についてはこちら

持ち寄った材料による炊き出し訓練

西山町会防災会の防災訓練では恒例の「持ち寄った材料による炊き出し訓練」では、各家庭で持ち寄った様々な食材が集まりました。持ち寄った食材でメニューを決定することで、災害時も柔軟にメニューを決定し、すみやかな行動する訓練となります。

持ち寄った食材を確認し、メニュー決定後に野菜を洗うグループ、野菜を切るグループに分かれ、各自の作業に取り掛かります。班員の手際がとても良く、どんどん食材の準備が進んでいきます。
今回はごぼう・しめじ・なす・里芋・ホウレンソウ・ジャガ芋・鶏肉等が入った具沢山のみそ味の汁ができました。
さらに、キャベツ・ニンジン・大根・白菜・キュウリ等で作ったサラダが出来上がりました。

同時に、アルファ化米という一度炊いたご飯を乾燥させた長期保存可能なお米を使用し、炊き込みご飯を準備します。
今回は50人分が1セットになった団体向けのものを2セット使用します。アルファ化米に五目具材を混ぜ、お湯を注水線まで注ぎ、15分待つと完成です。

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たくさんの食材が集まりました。 洗った野菜をてきぱきと調理していきます。 炊き出し用の鍋で、調理します。
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蓋をして、煮込みます。 具だくさんの汁ものが出来上がりました。 汁ものを入れる容器は13号ビニール袋を使い、容器を汚さず再利用できる工夫が施されました。
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サラダを調理中。焼酎パックを開いた物をまな板がわりにして調理を行います。 ビニール袋を使用し、もみ込み、サラダの完成です。 手袋を使用し、直接手を触れない様にします。
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50人分のアルファ化米セットです。今回の訓練では2セット使います。 アルファ化米に五目具材を混ぜます。 注水線までお湯を注ぎ、15分待ちます。
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五目御飯が出来上がりました。 流れ作業でどんどん分けていきます。 あつあつ、具だくさんの汁ものも分けていきます。
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完成です。 参加してくれた子供達が最初に並び、炊き出しを受け取ります。 五目御飯も、サラダも、汁ものもとてもおいしい!という声が聞こえてきました。

資機材運転確認

資機材運転確認も実施しました。
災害時も問題無く使用できるように、年2回実施される運転確認訓練で正常に動くこと(故障していないこと)、操作方法の確認を目的に訓練を行います。

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発電機 発電機 動作点検(1) 発電機 動作点検(2)
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チェーンソーを点検 投光器を点検

スタンプラリー

今回は、子供も参加できるように「防災スタンプラリー」を実施しました。
防災スタンプラリーでは「水運び体験」、「三角巾講習」、「発電機スタート」、「伝言ゲーム」、「ロープワーク」、「新聞紙スリッパ」の計6種類が体験できるイベントでした。各体験でスタンプを貰い、全てのスタンプが揃うと、景品が貰える仕組みとなっています。

「水運び体験」では、水の入ったポリタンクを持ち、5メートル程の距離を往復します。ポリタンクいっぱいに入った水はとても重く、災害時に給水場が遠い場合にはとても大変な作業である事が体験できました。また、ポリタンクがなくとも、段ボールとビニール袋で代用できる事を学ぶことができました。
「三角巾講習」では足を捻挫した時の三角巾での固定方法や、手や足・頭に傷を負った場合の三角巾の使い方を体験できます。
難しそうですが、コツさえ押さえれば簡単です。繰り返し練習を行えば災害時にあわてず対応する訓練ができます。
「伝言ゲーム」では、グループを作り、聞いた伝言を順番に伝えていきます。しっかりと「聞いた事をわかりやすく伝える」訓練が体験できました。
「発電機スタート体験」では、実際に発電機を動かす体験ができます。普段体験できる機会が少ない事もあり、興味を示す参加者が多く見受けられました。
「ロープワーク」では、ロープを遠くに投げたい場合や強度を強くしたい場合など、様々なシーンに合わせたロープワークを体験できます。細い紐でもとても強い強度が出せる事に参加者からは関心の声があがりました。
「新聞紙スリッパ」では新聞紙を折り、はさみを使わないでスリッパを作る体験ができます。実際に作った参加者からは、「簡単でしかも温かい」という感想が出ていました。

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「ロープワーク」コーナーでは様々な太さのロープが並んでいます。 「モヤイ結び」といわれる、簡単かつほどけにくい結び方を体験できます。 子供がブランコにしても大丈夫。大人が乗っても問題ない強度があります。
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「三角巾講習」コーナーでは実際に手当をしてもらい、どのくらい固定されるか体験できます。 コツさえつかめば難しくはありません。 親子で体験中。
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「新聞紙スリッパ」コーナーでは新聞紙スリッパの制作を体験できます。 新聞紙スリッパ完成! あたたかく、割れものなどでの怪我を防ぎます。
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「水運び体験」コーナーでは水の入ったポリタンクを運び、水の重さを体験する事ができます。 災害時、給水場が遠いと大変な事が実感できます。 ポリタンクがない時は、段ボールにビニール袋を入れればポリタンクのかわりになります。
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「発電機スタート」コーナーでは発電機の動かし方を体験する事ができます。 珍しい体験に参加者は興味津々。 各体験をするとスタンプが貰え、全てのスタンプが揃うと景品が貰えます。
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「伝言ゲーム」コーナーでは伝言係から伝言を聞き、指定された人へ伝えます。 「伝言ゲーム」実施中① 「伝言ゲーム」実施中②

参加人数

集まった食材 23種類
スタンプラリー台紙回収数 31枚
炊出し配布数 110パック

スタンプラリー回覧ポスター

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